もしかして老眼?初期症状と進行を少しでも遅らせるための対策を解説

もしかして老眼?初期症状と進行を少しでも遅らせるための対策を解説

手元が見えづらい、ピントが上手く合わないなど、加齢とともに老眼の症状が現れます。「まだ40代なのに老眼?」「老眼の症状が進んだらどうしよう」と不安を覚える方もいるでしょう。また、近視と区別がつかない場合もあるかもしれません。

今回は、老眼の初期症状と対処法、進行を少しでも遅らせるための対策について解説します。

監修してくれた先生
田浦 輝美 先生
ひかり眼科クリニック 院長

平成28年よりひかり眼科クリニックの院長。地域の方々に親しまれてきている眼科クリニックとして親切、丁寧な診察を心掛け、解り易い説明をモットーに日々診察を行っています。

HP:https://hikariganka.jp/hospital/

そもそも老眼とは

そもそも老眼とは

老眼とは老化現象のひとつで、正式名称は「老視」です。

眼は、レンズの役割を果たしている水晶体を薄くしたり厚くしたりしてピントを合わせています。水晶体の厚みを調節しているのが、水晶体の周りを支える毛様体筋です。

水晶体は年を重ねるにつれて硬くなり、毛様体筋も疲弊していきます。そして厚みが変わりにくくなることで目のピント調整能力が衰えて老眼が発生するのです。

老眼の場合、遠くのものはよく見えても近くにピントが合わせにくくはっきりと見えません。遠くを見た直後に近くを見たり、逆に手元から急に遠くへ視線を移したりするときも、ピント調整が間に合わず、ぼやけて見えます。

老眼がいつごろから始まるかは個人差がありますが、40歳を過ぎたころから症状が出始めるのが一般的です。30代後半から、手元が見えづらいといった症状を自覚する方もいます。

最近では、スマホを長時間見ることで近い距離が見えづらくなる「スマホ老眼」と呼ばれる現代病も耳にします。しかし、加齢に伴う老眼とは異なり、目を休ませれば回復する一時的な症状です。

老眼の初期症状

ここからは老眼の初期症状について解説します。

ピントを合わせづらい

目のピントが合わせづらくなる症状は、老眼の初期症状です。今まで何の問題もなく読めていたスマホや新聞、本などの小さな文字が30㎝以上離さないと読みにくくなったら要注意です。

そのほか、視点を近くから遠くへ移したときに景色がぼやけていて、しばらくすると景色がはっきりしてくるといった症状は、老眼の初期段階であることが疑われます。

肩こりや頭痛が起こる

ものが見えにくい状態で過ごしていると、目が疲れて肩こりや頭痛などの体調不良を引き起こします。視界がはっきりしない状態で過ごしていると精神的にも負荷がかかり、体調が悪化するだけでなく集中力が低下することもあるでしょう。

30代~40代の方で手元が見えづらくなってきた上で、体調不良も感じ始めたら老眼かもしれません。

老眼の症状を感じたときの対処法

老眼の症状を感じたときの対処法

老眼の症状が出始めたときはどうすれば良いのでしょうか。ここでは、老眼の症状を感じたときの対処法を解説します。

近見視力検査を受ける

老眼の症状を感じたら、近見視力検査を受けましょう。

老眼に気が付かず視力が落ちただけだと勘違いし、メガネやコンタクトの度数を変えてしまう方がいます。合わない度数で過ごしていると眼精疲労で体調を崩したり、老眼がさらに進行してしまったりします。

自分の目の状態を確認するためには、きちんと検査を受けることが大切です。視力検査には、近くを見る視力を検査する近見視力検査と、遠くを見る視力を調べる遠見視力検査の2つがあります。

老眼では手元30cmを見る近見視力が低下している状態であるため、近見視力検査を受けましょう。

老眼鏡やコンタクトレンズを用意して矯正する

老眼が始まったら、老眼鏡やコンタクトレンズを使用して矯正しましょう。対策をせずに放置していると目に負担がかかって老眼が進むだけでなく、別の病気を引き起こす可能性もあります。

「老」と付いた名前から老眼鏡をかけるのに抵抗を感じる方もいます。しかし、老眼は誰しもが発症する可能性があるものです。目を酷使してほかの病気を誘発したりストレスを溜めたりする前に矯正することをおすすめします。

老眼初期や、疲れ目を自覚し始めた時期であれば、アシストレンズもおすすめです。アシストレンズは、近くを見るときのピント調整をアシストしてくれます。

遠近両用、中近両用なども視界をクリアにするために最適です。遠近両用メガネと中近両用メガネについては下記の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。


老眼の進行を少しでも遅らせるための対策

老眼の進行を少しでも遅らせるための対策

老眼は老化現象のため、治すことはできません。ただし、進行を遅らせることは可能です。ここでは老眼の進行を抑えるためにできる対策を紹介します。

できるだけ目に負担がかからないようにする

目を酷使することで老眼の進行を早めてしまいます。できるだけ目への負担を減らすために、下記の3つに注意しましょう。

読書などは明るい部屋で行う

暗い場所での読書は眼精疲労の原因です。寝る前にベッドの上で読書をする方もいるでしょう。目に負担をかけないようにするためには、部屋だけでなく手元も明るくすることが大切です。

具体的には、部屋の電気と読むものを照らす電気スタンドを併用するのがおすすめです。照明はなるべく均一な明るさのものを選んでください。

スマホやPCを長時間使う場合は1時間に1回休む

デスクワークでPCの前に座っている時間が長い場合や、スマホを長時間使う場合は、1時間に1回休憩を取って眼を休ませることが大切です。また、モニターから30㎝以上離れて見ることを意識しましょう。

眼に良い栄養を摂る

食事やサプリメントで眼に良い栄養を摂取するのも、老眼の進行を遅らせる方法です。

エビや鮭などに含まれるアスタキサンチンと、にんじんやブロッコリー、ほうれん草などに含まれるルテインは、活性酸素を取り除いて眼の疲れを改善する効果が期待できます。日々の献立に積極的に取り入れてみてください。

目のストレッチなど運動を行う

眼を動かしてストレッチを行い、ピント調整の役割を担っている毛様体筋を鍛えることも、老眼の進行を遅らせる効果を見込めます。

具体的には、読書やスマホの使用などで手元を長時間見るときには、10分に1度は遠くを見て、ピントが合ったら戻すという動作で目を動かします。毛様体筋の血管が伸び縮みして血液の循環が良くなり、疲労が溜まりにくくなります。

眼を左右に動かすだけでなく、上に動かすのもストレッチとして効果的です。日常生活のなかで意識的に眼を動かすようにしましょう。

睡眠をしっかりとる

睡眠不足は眼のピント調整に悪影響を及ぼします。質の良い睡眠は眼の健康にも欠かせません。

寝る前にスマホを見てしまうと交感神経が優位に働いてしまい、睡眠の質が低下するおそれがあります。できるだけ寝る前のスマホの使用を控えましょう。

なお、寝つきを良くするためには、寝る前に軽く足踏みをしたりストレッチをしたりするのがおすすめです。

まとめ

今までよりも手元が見えづらくなったり、頭痛や肩こりなどが起こったりしている場合は、老眼が始まっているかもしれません。老眼かどうかはっきりさせるために視力検査を受けて、適切なメガネやコンタクトで矯正しましょう。

メガネのヨネザワでは、国家検定資格・眼鏡作成技能士を取得した210名にものぼるスタッフがお客様一人ひとりに合った視え方を提案しています。

最大22項目測定による視力測定を実施しているほか、ライフシーンや機能に合わせてレンズを選び、フレームの角度や距離まで測定し、快適なメガネを作製します。

手元が見えづらいなどの老眼の症状で新たに老眼鏡の作製を検討されている方は、ぜひお気軽にヨネザワへお越しください。

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