20 「小さく、狭く、濃く、深く」が信条

「小さく、狭く、濃く、深く」が信条

-低価格競争が続く眼鏡業界にあって、小商圏戦略を貫き堅実な経営をしておられます。
米澤 九州各地域において5万人の商圏が見込める立地に地域一番店を目指して出店し、視力・聴力の相談窓口になりたいと願っています。九州各県で180店舗(※コラム執筆時)を展開し、九州でトップシェアを確立しています。デフレ経済が長引く中、メガネの低価格化がさらに進んで競争が激化しています。私どもでは低価格であってもレンズの品質には徹底的にこだわっています。フレームはお客さまが観て、触って、確かめることがある程度できますが、レンズは分かりにくいものです。安全・安心をお客さまとの信頼関係でつくりあげる十分な知識・経験に基づいた技術と設備が必要です。補聴器についても同じことが言えます。

-累進多焦点レンズが好調ですね。
米澤 40歳を過ぎるころから、遠くから近くまで無理なく見るための眼の機能が衰えてきます。それを補うのが累進多焦点レンズです。情報が氾濫するこの時代、的確な情報をより早くキャッチするためには正しい視力が必要です。情報の80%が眼から入ることを考えれば視力の保護補正がいかに大切か理解できます。遠くから近くまで自然に良く見える累進多焦点レンズは、品質と高度な技術が問われるのですが、この分野はヨネザワが得意とするところです。HOYAに代表される最新のレンズを使用するのはもちろん、常に研鑽を重ね、お客さまのライフスタイルに最適のメガネづくりを目指しています。

-補聴器と福祉機器にも力を注いでおられます。
米澤 補聴器も聴くことのお手伝い、補正する気持ちはメガネと同じです。「視る」「聴く」の不自由さを解消するため、視力・聴力に関しての測定設備機器を全店に完備しています。福祉機器展示体験会も各県で随時開催し、現物に触れて見て試して、専門家の説明も受けられるとあって大変好評です。視聴覚の専門店として努力しなければと思っています。

-ことしの展望をお聞かせください。
米澤 2月19日から3日間、商業界ゼミナールが東京で開催されます。本ゼミナールでは講座や交流を通じて商業経営の在り方を勉強しますが、ことしは私が運営委員長を務め、小さな商圏での成功事例を全国から情報収集し、「小さく、狭く、濃く、深く」の実践事例を紹介します。本ゼミナールを通して更に研鑽を積み、これからもお客さま一人一人に合ったサービスを徹底していきます。ゼミナールに関心のある方は、ヨネザワ各店にお尋ねください。