第四十五話 「家族、親戚、会社運営」

第四十五話 家族、親戚、会社運営

米澤さん家族の夏休み旅行。長男夫婦、長女、孫たちと。後列右が米澤さん夫婦=8月30日、系列の阿蘇湯の谷リゾートホテル

私は現在70歳。昭和19年2月1日生まれです。創業は昭和49年2月1日。会社ではグループ代表ではありますが、もっぱらメガネの仕事に集中しています。
 メガネのことであれば、現場から経営まで何でも詳しく自信もあります。他のことに関してはよく分かりません。元来不器用だから、興味もわきません。それぞれ各部門にプロがいるし、私が口出ししない方がうまくいくと思っています。
 グループ会社には深い人間関係からやむを得ずお引き受けした経緯がある社もあります。人から頼られるとなかなか断りづらいので、引き受けていますが、現在は多くなり過ぎていると思います。
 弟は携帯電話を中心にゴルフ場や車の販売などを器用に運営しています。妻は保育園の理事長、幼稚園長、本社副社長と何役かを寝る間も惜しんで頑張っています。
 長男は福岡県久留米市の宮之陣眼科の院長。嫁も医者で信州大学の同級生です。長女は熊本市北区兎谷でよねざわ眼科の院長として頑張っています。次女は長崎大学医学部付属病院の眼科医。夫は小児科医で昨年、長崎市で開業しました。
 周囲から、子どもがみんな医者で後継について心配していただくが、わが社はもともとメガネ、補聴器、コンタクトレンズの販売が仕事。すべて医療器具、医者の指導の下にすすめているので心配していません。
 むしろ、3人とも医者になってくれて、親孝行の子どもたちに感謝しています。
 孫は9人。一番上が小学5年、下が3歳。にぎやかです。「両親に学歴がないのに子どもが全員医学部合格は珍しいよ」と子どもらはほざいています。長男、長女、次女の3人とも親心子知らず。一人で育ったような顔して親に横着を言っていますが、3人とも子育てに邁進中。そろそろ親の苦労を理解する年ごろではないかと期待しております。
 会社には親戚が何人もいます。よく親戚が多くてやりづらいのではと聞かれますが、そんなことはありません。社員全員家族のような気持ちで接しています。社員の皆さんとの縁を大事にしながら、その輪をお客さまに広げ、地域密着を図っていくのがわが社の方針です。